青木 梓 AOKI AZUSA
1981年、石川県金沢市生まれ。
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科・比較組織ネットワーク学修了。
大学院修了後、イオン株式会社(現イオンリテール株式会社)に就職。
物流・商品調達部門の地球温暖化防止対策やCSR推進業務に携わる。
その後、横浜市の中間支援NPOに転職。NPOの設立や活動をサポートする仕事に取り組む。2011年6月、同NPOを退職。準備期間を経て、2012年1月、大学院時代の仲間と共に、アクセサリーを媒体とした女性支援事業「Peace Pearl」を立ち上げる。
神奈川県横浜市在住。
【資格】
・社会デザイン学修士(MBA)
・NEW YORK STRINGER パールストリング技能認定
<Peace Pearlへの思い>
大学3年生の夏、国際協力のスタディツアーで訪れた、タイ・バンコク。
近代的なビルの後ろに広がる、大きなスラム街。貧困の中で暮らすことの現実。しかしそれでも、そこで生きる人々の笑顔が優しいこと。未来への明るいまなざしを失ってはいないこと。バンコクの風景は、20歳の私に、世界が抱える大きな課題と、それでも消えはしない人間の素晴らしさを、教えてくれました。
帰国後、新たな目で見渡してみると、満たされているように見えていても、多くの課題が山積している日本の社会が見えてきました。
「社会的課題を解決することを仕事にしたい。」
漠然とではありましたが、その時から私は、そんな想いを持つようになりました。
模索し、迷いながら、研究と仕事を続け、気が付けばあの夏から10年が経っていました。
30歳を目前にして、これからの生き方を考えた時、心の中にあったのは、「困難な状況に置かれている人を支援したい」「多くの人々がそうした支援に、もっと自然に関わることができる日本社会にしたい」という強く、明確な想いでした。
2012年、そうした想いを実現すべく立ち上げたのが、アクセサリーを媒体とした女性支援事業「Peace Pearl」です。
日本の女性に人気のあるパールを使ったアクセサリーの製作・販売事業を行い、そのプロセスの中に支援を必要としている女性を巻き込むことで、継続的な支援事業ができないだろうか。買うことでいつの間にかそれが女性支援につながるアクセサリーがあったら、素敵ではないだろうか。
Peace Pearl には、そんな願いが込められています。
また、Peace Pearl は私1人ではなく、仲間とともに立ち上げた事業です。大学院修了後もずっと、社会課題やソーシャルビジネスについて勉強会を続けてきた5人の仲間たちが事業を支えてくれています。
それぞれ仕事を持ちながらも、事業ビジョンの策定、商品企画、販売活動などに、各自のキャリアを生かしながら、プロボノ的に参画しています。こうした事業体であることも、Peace Pearl の魅力と強さであり、これからの日本社会を支える事業体のモデルケースになり得るものだと感じています。
笑顔をつなぐアクセサリー、Peace Pearl。
まだ生まれたばかりのよちよち歩きの事業ですが、一歩一歩確実に、前へと進んでいきたいと思っています。
2012年6月
青木 梓